ある春の日に            (投稿者: mr.monday 投稿:平成17年 7月)



もう何年前のことだろうか・・、京都へのひとり旅。

竹林を見に行ったような気がするが、よく思い出せない。
その帰りに、四条大宮から阪急特急に乗った。

二人がけの座席は、殆どがふさがっていた。
たまたま一つ席があいていたので座ろうとすると、女の子が英字新聞を読んでる。
「うわっ、英語や!」
小さな声でつぶやくと
「難しくないんですよ」
意外にも気さくな言葉が返ってきた。

何で英字新聞を呼んでいたかというと、シカゴ大学に留学していて、春休みで帰省しているとのこと。
21歳くらいだろうか・・。

「シカゴって、カポネのいた街でしょ。物騒じゃない?」
時代錯誤の質問にも
「今は近代的な街です」
と、まじめな答え。

僕のつまらないジョークにもちゃんと笑ってくれて、柔らかい感じの女の子だった。
大阪梅田までの40分は、あっという間に過ぎた。

その日のうちに四国に行く予定だった僕は、時間を気にしながら大阪梅田の駅で彼女に手を振った。
その時、彼女が何か言い足りなそうな表情だったのは気のせいか・・。

阪急京都線の車窓に散っていった桜と、彼女の横顔がとても美しかった。


阪急特急は、今では四条大宮に止まらないと聞いて思い出した話・・。